アリタリア
ざっくばらんに言うと、イタリア政界は
2008年4月までは、プローディ(中道左派)vsベルルスコーニ(中道右派)
4月以降は、ヴェルトローニ(中道左派)vsベルルスコーニ(中道右派)
という構図になっています。
で…
イタリアのナショナルフラッグ、アリタリア航空が、同じくイタリアのエアーワン航空と一緒になって、新アリタリアとして生まれかわるのだそうで。
アリタリア再建計画がEUに提出されたわけで、その名も「フェニックス計画」。
今年(2008年)の3月にはエアーフランス社がアリタリアの赤字を救ってくれることで合意しかけたのだが、結局、労働組合の反対などなどの理由で流れてしまって・・・
で、イタリアの政界は現在、bipolarismoと呼ばれる、二大政党とはまた少し違う、中道右派と中道左派の二大グループが対立しているんだけど、2008年4月の選挙で、メディア王ベルルスコーニ率いる自由の人民(Pdl)という、フォルツァイタリア(FI)と国民同盟(AN)が結びついた政党連合が勝利してベルルスコーニが首相になった。そこに、イタリア北部の分離独立を最終的には求めているんだろう北部同盟(LN)が、選挙で大躍進して、政権に加わっている。
ともかく2008年の4月に、それまでの中道左派から中道右派に変わったわけで、経済財政相に返り咲いたベルルスコーニ傘下のトレモンティによると、前政権はナポリ問題とアリタリアという災いを二つ残したが、ナポリ問題はベルルスコーニのおかげで7月末には解決したので、あとはアリタリアを解決するのみだという。
解決策はというと、エアーワンと合併してアリタリア自体を二つに分けて、そのうちのひとつがいわゆるバッドカンパニーとして、積もり積もった負債と余剰人員を引き受けるとのこと。
EUはそうした処置が政府による不当な介入にならないかどうかを吟味するそうで。
というのも、2003年、パルマラットというパルマの大手乳製品企業が不正経理疑惑に端を発して破産した際に、時の経済活動相マルツァーノの名を冠したマルツァーノ法という法律を作って、パルマラットの株主や債権者を救うために、大まかにいうと、国家が負債を肩代わりしたことがあり、EUも警戒している。
一方、中道左派連合の民主党(Pd)、というとPdlだのPdだの自由党と民主党と自由民主党のようになんだが言葉遊びみたいなんだけど、ともかくPdの裏経済大臣ベルサーニは、「アリタリアの状況は前政権時よりも格段に悪くなっている」とトレモンティと反対のことを言い、「アリタリア問題は、パルマラットの小型版になってしまわないと危惧している」とも。
というのも、件のマルツァーノ法をアリタリアに適用するかどうか、また適用するために改正するかどうかが議論となっているわけで、
かなり前のプローディ政権で大臣も務めたファントッツィ、というイタリア映画好きから見れば冗談のような名前の人物が、新アリタリア役員に内定してるとかしていないとかで、役員に就任したらマルツァーノ法を改正しますか、という記者の質問に対して、言葉を濁してお茶を濁したという。
インフラ担当相マッテオーリは、「余剰人員を路頭に迷わすことはしない」と保証するが、労働組合との兼ね合いもあり、「何人の余剰人員がいるか計算する段階ではない」といい、今年3月のエアーフランスによる再建計画は間違えだったとしながらも、エアーフランスとの協定を妨げるものは何もない、と言う。
一方、毎度お騒がせの北部同盟としては、マルツァーノ法改正もこれ以上の余剰人員もないとの立場をとるが、実際のところ気になるのは、ミラノのマルペンサ空港。これはローマのフィウミチーノを唯一のハブ空港にしようという議論を受けてのことで、その理由が
「自由市場が保障されればマルペンサは元のように活気つく。なぜなら航空券の大半は北部で売られているのだから」と。
おさまらないのはCgil(イタリア労働総同盟)。労働組合は完全に蚊帳の外で蚊にさされ、新聞でしか一連の推移を知ることができない、と怒っており、明瞭な説明を求めている。
ということで、アリタリアはどうなって行くのでしょうか?
かつて、サービスも何も、スチュワーデスが座って固まって喋ってて、ワインを自分で取りにいくことのできた、アリタリアは個人的には気に入っていたんですが、あの緩さを保つことはできないのでしょうかねえ?
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